屋久島SDGsスタートアップフォーラム

               カテゴリー : レポート

投稿日 | 2021年1月26日(火)

屋久島SDGsスタートアップフォーラム

合同会社むすひの大岩根です。

僕は、屋久島の北部から見える薩摩硫黄島で暮らしています。

もともとは地質学の研究者だったこともあり、硫黄島で学びと遊びの中間のような自然ガイドをしたり、企業や自治体などと一緒にSDGsや気候変動対策の普及活動をしたりと、様々なスケール、切り口から「人と地球をむすびなおす」活動をしています。

今回の「屋久島SDGsスタートアップフォーラム」では、カードゲームを使ってSDGsを理解し、素敵な屋久島の未来を作るプロジェクトの種を集める、まる1日のワークショップを開催しましたので、その様子をレポートします。
午前中を通じてSDGsやその背景を理解し、午後からは屋久島の現状を改めて考えてみたり、自分がよりよい屋久島を創るためにできることを考えてゆく、という時間になりました。

 

「SDGsとは」

みなさんは、SDGsについてどんな認識をお持ちでしょうか。
よくわからないな、という方が多いかもしれませんが、テレビCMでフードロスが取り上げられたり、スーパーの買い物袋が有料になったり、というのもそうですし、以前からあるクールビズやウォームビズなんかも、SDGsにつながる活動だったりします。

テレビの中や都会での話なのかな、という感覚もあるかもしれませんが、実は自分たちのこれからの生活にも、子供達の将来にも関わるとても大切なことなんです。

すごく雑に言ってしまうと、これまでは経済だけが優先され、環境のこと(自然破壊や温暖化、生物の絶滅など)や社会のこと(待機児童や高齢化、地方の衰退、過疎化、男女の平等など)が十分に大切にされてこなかったので、世界みんなでそのバランスをとってゆこう、ということなのですが、、、なかなか抽象的でわかりにくいので、ゲームを通じて体験的に学びました。

「振り返りとレクチャー」

自分がゲーム中にとった行動を振り返り、そのことと日常の自分の行動とのつながりを考えながら、今の世界で起きていることを学んでゆきます(こう書いても体験していない方には何のことだか分からないと思います…ぜひいつか体験して学んでください)。今回は特に、SDGsの一つの大きな要素である気候変動についてのレクチャーもありました。

ポイントをかいつまんで書いてみると
・今の大気中の二酸化炭素は過去80万年一度もなかったレベルで濃くなっていて
・そのことが気候の仕組みを変えつつあり、異常気象が頻発している
・このままだと変化を止められなくなり、2100年時点で4-5度の温暖化が起きてしまう。そうなれば今よりもっともっと災害が多く暮らしにくい世の中になる
・だけど、何をすれば止められるのか、という研究はされているので(DRAWDOWNという書籍が出版されています。僕も日本語訳に関わらせてもらいました。それに掲載されている事例を簡単にまとめたものがこちら)、それを参考にしながらみんなで温暖化を止めよう
・世界は気候変動を止め、SDGsを達成する方向に動き始めている
という内容でした。

レクチャーではお話しできませんでしたが、気候変動対策が環境や健康にもよい影響があるという例がいくつもあり実践されてもいるので、よりよい世界を作ってゆくための希望として、気候変動を捉えたいですね。気候変動に関する詳しい内容はイマジン屋久島のレポート Vol.3 にもありますので、ぜひそちらをご覧ください。

 

「お昼のインタビューランチ」

お昼は2人1組になって、お互いの人生を振り返るインタビューをしあうランチにしました。

屋久島の現状(強みと弱み)を評価してみる
午後は、個人ワークと対話の時間です。まずはそれぞれの参加者が、屋久島の今をどのように見ているか、強みと弱みをそれぞれ個人で考え、グループのメンバーとそれについて話す、という時間をとりました。
そこで出された屋久島の弱みをカバーする/強みを補強する活動を、参加者それぞれができるとしたら、どんなことをやってみたいか、というのを考え、発表しあいました。

「「この指とまれ」方式の分科会」

最後は「自分のプロジェクトを進めたい!みんなに協力してもらいたい!」と思う方に手を挙げてもらい、他の参加者がそのプロジェクトを応援するという、「この指とまれ」方式の分科会の時間をとりました。

最終的には7個のプロジェクトが提案されました。一例を紹介すると

・島で育てている豚や牛を島で食べられるようにしたい
・屋久島に大学を作ろう
・もっと島内で上手にリサイクルする仕組みを作ろう

などのプロジェクトが立ち上がってきています。今後の進展をぜひ、このイマジン屋久島として応援してゆけたらいいですね。

以上、充実盛り沢山の内容の1日でしたが、参加者のみなさんは興奮気味で、多くの方が面白かった!と言ってくださいました。

「最後に」

参加者の方からの感想としては「普段会っている人からも、なかなか聞けないお話を聞けた事はとても大きく、『相手の世界に理解と敬意』がとても大切だと知りました。」

「SDGsの「誰一人も取り残さない」を、実現するためには腹八分目が大事だと思いました。皆がそれぞれの欲求をお腹いっぱいにしようとするのではなく、「足るを知る」こと(これ、良い日本語ですね)。」

などの言葉をいただきました。

SDGsを学んだり屋久島の将来を思い描いたりするだけでなく、聴き合うことの大切さや、自分の在り方を振り返るきっかけとしても使っていただくことができ、僕たちとしても嬉しい体験となりました。

今回はコロナ禍での開催であったことと、カードゲーム自体の人数制限もあったために実行委員からの招待制としましたが、次の機会があればまた多くの方に体験し、対話し、考えるきっかけをつくれたらと思います。

今回みなさんから出していただいたプロジェクトの種をもとに、イマジン屋久島のビジョンづくりにつなげてゆきます。

乞うご期待!

 

イマジン屋久島のヴィジョン